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行き止まりは、どこにもなかった

行き止まりは、どこにもなかった

新!コテ派な日々~第三話~

…あれから数ヶ月。えぇ、数話前の冒頭へとやっと話は戻りますね。

初日、二日目、と少しずつ私達はお互いに慣れて行き、気付けば大方の関係が完成していました。

そして、協力する関係や会話する相手がそれぞれ大体固定化され…。

生活の大部分が成り立つ様になってきたのだ。


…そんな私達の家へ…ついに奴が現れた所から、今回の物語は始まるのです。





バンッ!!

「オイーーッス!!…っってわっちゃぁああああ!!」 ボワァアアア!!

「で、出落ち!?てか何だこれうぉおおお!!?」メラメラメラ

激撃激「なんかすっげぇうるさくね?」閃光騨「ほんとだ。なんだろ…あ。あれ?ロドクだー」

ロドク「あれっじゃねぇよ!久々でのっけから最悪の状況だよ!何だこれ!なんで扉にヤキムシ吊るされてんだ!モロ顔入ったぞ!!」

閃光騨「あぁ、それ“侵入者用のトラップ”だってー。どうせほかにヒトこないからいいんじゃない?」

ロドク「って事は俺を確実に狙っての物って事だよな!!侵入者扱いか!俺が折角この世界作ったってのに!!」


騒ぐ声を聞き付け、私はひょっこりと部屋から顔を出す。

その光景をどれ程まった事やら。一矢は報いたかだろうか。


かてないさかな「…そりゃそういう扱いもしますよ。ロドクさん。アナタがこの世界に死の概念がないって教えてしまってる訳ですし。」

ロドク「…その口ぶり…さてはお前の仕業か!!酷い歓迎だな畜生が!危ない奴だぜ!」

かてないさかな「危ないのはアナタが“この世界にやって来る事”そのものでしょう。」

かてないさかな「主人格なんでしょう?精神内に引きこもっちゃダメですって」


わざと皮肉たっぷりに言う。なんせ、自分の居場所を奪ったと言っても過言ではないのがロドクですから。

…と言っても逆に感謝してる所もありますけども。

しかし、そんな事も意に介さず、彼はいつもの調子…(と言っても初日しか知らないが)で続けます。


ロドク「いやぁ、平気平気。ドクイロ寝てる時ぐらいしかここに来てね―し。」

かてないさかな「…普通に健全に夢見てろよ」ロドク「この世界丸ごと不健全扱いはどうかと思うんだがねぇ?」

カチャッ

糊塗霧「なんだなんだ?何時にも増して今日は騒がしいじゃぁないか。何事d…ロドクじゃないか!!」

ロドク「おーう!コトちゃぁーん!久々ーい!!」かてないさかな「うわぁ、会わせちゃいけないやつが出会っちまった…」

糊塗霧「チャットではちょくちょく会ってたがな!何だ、居ないから暇を持て余して部屋に篭ってたと言うのにー…って待て」

糊塗霧「さかなよ。どういう意味だ。まだ私は何もしようとしてないぞ!これまでした事も無いはずだ!」

かてないさかな「…今、“まだ”って言った時点で私は自分の勘に確信を持ちましたけどね…」やる気かよ

ロドク「んだな。いずれはするけどな。うん。」糊塗霧「まだ考案段階だからなー」

かてないさかな「面倒事は起こさないで下さいよマジで…。ただでさえちょくちょく家爆発してるんですから…」

ロドク「俺が居ない間そんな事になってたりしてんのか…」激撃激「ついついなー。」閃光騨「たのしいもんだから」

糊塗霧「まぁ、その辺はあれだ。これまでと同じく私がその現実を否定するさ。」

ロドク「んじゃ、そのついでで俺も面倒事が起こった時の記憶を棄ててこれで平和的解決だな」

かてないさかな「洗脳で平和的解決とは片腹痛いわ。そういう問題じゃないですっての。」まぁ多分やって貰いますけどね。

死忘「何かうるさいけど、またトラップ誤作動でもしたー?…って、今回は正常だったわ。ロドクじゃん。何してんの」

ロドク「なんでお前そんなフランクなの。久々の主人格の俺に対して…いや、いいけどもさ。…ってお前!!」

死忘「え?どうかした?」ユキ「んんー?さぁ?」

ロドク「いや!お前だよお前!何平然と居るんだ!ユキ!!てか…」

死忘「えぇー?(自分で世界作っておきながら…ユキ姉がここに居る事は知らないんだ…。)」

※ユキはドクイロ(ロドク)的には黒歴史のコテ。

ロドク「しっかり封印してた筈だぞ!何で出てきてやがる!」

ユキ「さぁねぇ…。ロドクが知らないんならドクイロの気分とかじゃない?もう解放していい、みたいな。」

ロドク「んだと…?じゃぁさっきからチラチラ視界に写るガキは…」

閃光騨「え?」激撃激「どっちのコトだよ」ロドク「おめーだトラ柄!!お前激撃激か!」

激撃激「あ、オレか。え、なにが?」

ロドク「やっぱお前かよぉおお…うっわ、マジでか…くそー…くっそぉおおおー!!」

かてないさかな「うん、ロドクさんのテンションが著しく下がってますね、お手柄ですユキさん。」

ユキ「いや、私特に何かした訳じゃないんだけど。…まぁ、とりあえずお茶とお菓子位は出すから、ゆっくりしてったら?」スッ

ロドク「なっ…!き、貴様ぁ…!!そんな完璧な客への対応をこなしやがって…!!」

死忘「姉さんは凄い頼りになるんだよねー。よく一緒に居るけど感心してばっかだよ僕!」ロドク「へーふーんそー」

ロドク「…けどなぁ!!俺はなぁ!!」モシャモシャグビグビ! ダンッ

ロドク「客じゃぁねぇんだよぉおおー!!!!!(?)」

ユキ「え、えぇー…?」かてないさかな「どういうキレ方ですか。菓子食ったんだからいいから大人しく帰れって」

ロドク「まだ残ってるもん!!てかなんなのこのアウェーな感じ!冷たすぎるだろお前ら!!」

死忘「そりゃー、長いこと会ってないしねー。」

かてないさかな「ひたすら叫んで忙しいですね、アナタ。」モグモグ

ロドク「いや何スッと俺の茶菓子食ってんのお前。」かてないさかな「なくならないと帰らなそうなので処分してあげてますよ」

ロドク「なくなっても帰りませんからー!!」かてないさかな「結局とにかくうるっせぇなぁ…」

激撃激「てかうるせーしエロくもないヘンなおっさんきただけみたいだしもうへやもどるか?せんちゃんー?」

閃光騨「だね、もどろっかー。クソうるさいから!」

死忘「あ、じゃぁ僕も姉さんと戻ろっかな。ね、ユキ姉。」

ユキ「え。いや、私は一応お客さんの対応しなきゃって思ったんだけど…」

かてないさかな「本人が客じゃないと言い放ってるからいいのでは。」

ユキ「あ、そう?じゃぁ戻るけどさかなクンに任せちゃっていい?」かてないさかな「その呼び方は止めて下さい。割とマジで」

ユキ「まぁ戻るねー。それじゃ」ロドク「うぉー…マジで帰るんかい…なんなの?俺最早何しに来たやらじゃん…」

かてないさかな「元々私はそのようにしか思ってませんけども…。」ロドク「えー…まぁ…そっか。まぁ…そうだわなぁ」

かてないさかな「…まぁ、来たからにはお好きにどうぞ。ごゆっくりとは流石に言いたくないですけどもね。」

ロドク「いや、別にお前のツンデレは俺に需要ねえから。」かてないさかな「あ?」ビキッ

糊塗霧「まぁまぁまぁ。折角来たんだ。余計な遺恨を産むのも残すのもよろしくなかろう。で、ロドク。」ロドク「んい?」

糊塗霧「今回、どれ程居られるんだ?」ロドク「んあ。今回と言うかー…まぁ今後もちょくちょく毎日数時間遊びに来るんじゃね」

ロドク「まぁ無闇に来るコトは出来ないだろうからな。無理も出来ないし。まぁやろうと思えばやれるが」かてないさかな「やるな」

かてないさかな「ま、その程度ならこれまでと同じく居ても居なくても分からない程度で居られそうですね。寧ろそれで慣れる」

ロドク「その慣れ方は流石に俺の心抉る。」

カチャッ

ユキ「あ、お茶おかわりあるからねー」かてないさかな「そんな配慮せんでいいでしょこいつに…」

ロドク「つーか俺水しか飲まねぇんだよ!!知ってるだろうに!?」ユキ「えっ!い、いや…?」

かてないさかな「何の罪も無い人に絡むの止めなさい」

ロドク「ふぅ…。まぁ、ともかく。久々に来たけども、相変わらずと言うか、もんだいじゃさ…問題無さそうだな」

かてないさかな「アナタの滑舌には多少なり問題がありそうですけどもね」

ロドク「流せよ、水洗トイレが如く。」かてないさかな「生憎私の記憶では自宅トイレ汲み取り式で流れませんので」

ロドク「今ドクイロん家水洗だよ」かてないさかな「なんですって…?」

糊塗霧「汚い話題だなぁ…」

ロドク「うるせぇなぁ」

かてないさかな「と言うか、相変わらずって…アナタが我々の何を知ってるんです?」

ロドク「ん?まぁ、ドクイロと同じなら…1対1以外での会話以外が苦手だからペアが出来ると会話が減るよな。」

ロドク「仕舞いにゃその場から逃げる。結果、気付けばお前らしか居ねえ」

糊塗霧「…まぁ、元の性格が全員大体後ろ向きだからな…。」

ロドク「それに、もし会話に数人参加しようもんならぐだる」

かてないさかな「…そうですねぇ。否定はしません。」

ロドク「な。意外と知ってんだろ」かてないさかな「単にドクイロが今も昔も変わらないだけの話でしょ。」

ロドク「で、姿が見えないけども、やっぱあいつは相変わらずか?」

かてないさかな「姿が見えないあいつ…?…といえば、出てきてないsiwasugutikakuniですか」

ロドク「おう。まぁ、この世界で一番怖いのはアイツだからな」かてないさかな「いや、能力的には糊塗霧さんも十分…」

糊塗霧「寧ろロドクの方が怖いぞ」かてないさかな「え?」ロドク「まぁその話は今いいだろ。んで?」

かてないさかな「ああ、えっと。…シワさん…ですが。」ロドク「おう。変わらんだろ?」

かてないさかな「それがそうでもないんですよね」ロドク「マジで?そうなのか?」

糊塗霧「ユキがかなり健闘しててな。かなりの改善が見られると思うぞ。」

かてないさかな「アナタが思ってるより、シワさん含め、私達は随分変わったと思いますよ。」

ロドク「…色々イレギュラーもあったが、そうか。そうなのか…。」

かてないさかな「その辺は、アナタもそうだったりするのでは?」ロドク「俺?変わりようあるのか?」

かてないさかな「以前来た時より落ち着いて見えますよ。…それこそ、私が主人格で居た頃のドクイロよりもずっと。」

かてないさかな「シワさんが主人格だった頃もあるとするならば、憎悪に塗れた時代もあったでしょうに、今のアナタはそれを感じない」

かてないさかな「但しテンションがウザくて独り言が多い。」ロドク「それはほっとけ。」

ロドク「…まぁ、精神内に居るお前らが落ち着けば相対的に俺にも変化はあるのかもな。」

かてないさかな「逆にこちらもドクイロが安定していると安心なのかもしれません」

ロドク「まぁ、多少はあるかもな。」かてないさかな「その報告も兼ねてまぁ、ちょくちょく遊びに来る事は許可しましょう」

かてないさかな「まぁ、好きに遊びに来なさい」

ロドク「さっきとコロッと変わるなオイ…まぁ、当然、勝手にするさな。…所で。」かてないさかな「はい?」

ロドク「茶菓子以外にも何かお菓子あったけど…さっきから全力でコトちゃん食ってんぞ」かてないさかな「え。」

糊塗霧「ぬっ!?何故バラすロドク!?」ロドク「面白そうだからかな!!」糊塗霧「おのれ!」

かてないさかな「ってそれは茶菓子とは無関係な私の秘蔵の菓子でしょうがぁ!!私のサラミ返せコラアア!!」

糊塗霧「ざんねん! わたしの いぶくろに はいってしまった!!」

かてないさかな「表出ろ厨二ニート!!」ロドク「いやいやダメだろそれは!やばいやばい。やめようぜ」

※ヒント:さかなの能力とコトの能力。そしてコトの体躯(ロボット)

かてないさかな「知るかぁ!!ぶっ殺してやらぁあ!!」

ロドク「えぇぇー…。マジギレじゃん…どんだけだよ…。人が遊びに来てる時にそんなお前…ってお?」カチャッ

ユキ「…。」ツカツカツカ

糊塗霧「仕方ない、やると言うならばこの糊塗霧隙羽、全力で相手…をぉ!!?」ガシッ

ユキ「卑怯な喧嘩はよくないよ、ね?コトちゃん^^」

ユキ「降りろ。あと能力使うな。」

糊塗霧「え、ちょ、でもこれ降りたら私は誰よりも体躯が小さ…」かてないさかな「隙アリぃ!!」ブンッ

糊塗霧「うぉっ!!ちょ、待てさかな!太刀振り回すな!今取り込みちゅ…判った!私がわるか…」

ユキ「さかなくん…。」かてないさかな「その呼び方で呼ぶなと何度m」ガシッ ボキッ!!

かてないさかな「わ、私の太刀が…!?」

ユキ「室内で暴れない。あと、卑怯な喧嘩はよくないって今言ったばかりでしょ。…喧嘩するなとは言わないから」

ユキ「さ、これでよし。後は外行ってー^^ ファイトファイトー!」

ロドク「…え!?これツッコミ待ち!?どういうまとめ方だそれ!普通に仲裁しろよ根本からおかしくね!?」

ユキ「いやいやー。変に止めてもあとで爆発したりして尚悪いじゃん?」

ロドク「だからって煽るのもどうかと…って言うか見ろ!どうしていいか分からない2人はお互い何とも言えない空気の中佇んでるぞ!」

ユキ「え?あぁ、じゃぁ喧嘩終わりって事でいいね!じゃ、夕食の準備手伝ってー^^」

糊塗霧「あ、あぁ…そ、そうだな」かてないさかな「わかり…ました…。」

ロドク「(う、有耶無耶にしおった…。)こいつ…出来る…!…のか?これ」どう言っていいか分かんねぇこの感情。

ユキ「こういう誤魔化すのには長けてるつもりだよー」

ロドク「それ口に出しちゃった時点で誤魔化しではないと思うんだよね」力でねじ伏せてる部分あるし。

糊塗霧「…まぁ、それでも不思議と逆らえないから仕方ないよな」かてないさかな「ほんと、何故かついつい、逆らえませんよね」

ロドク「何故かじゃないよね。理由明確だよね。てか能力外で何でそんな強いんだこいつ。」

ユキ「んじゃ、ロドクくんは野菜切ってくれる?」ロドク「んで何で俺も夕食の準備手伝う流れに巻き込まれてんの?」

ユキ「え?そりゃぁ…人手は多い方が作業が早いからでしょ!」

ロドク「いや誤魔化されないよ!?がっつり無関係だよ俺!てか最初客扱いだったのに今やこの扱いはどうなの!?」

ユキ「客じゃないって言ったじゃんー。てかもうめんどいなぁ!さっさとする!ほら、始めよ!ね!」

ロドク「…本当面倒な奴を作ってたもんだよドクイロ…てか封印され続けてりゃ良かったのに…」

ユキ「何か言った!?」ロドク「いいえ何でもありませぇん!!」



つづく。


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